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ナカムラクニオ 世界の果ての本屋さん

ナカムラクニオ 世界の果ての本屋さん
第25回「アラブ首長国連邦/ドバイ編」

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第25回「アラブ首長国連邦/ドバイ編」

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なんでこんな高い建物を作る必要があるのだろうか……
と不思議に思ってしまうほど、高いビルです。

世界一高い超高層ビルのブルジュハリファ
高さが、なんと地上828m!!! 東京タワー(333m)の2倍以上もあります。
中国で高さ1000メートルの超高層ビル計画が進んでいるそうですが、しばらくの間は、ドバイのこのタワーが世界一です。バベルの塔のようにならないといいのですが。

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アラブ首長国連邦(UAE)のドバイは、アラビア半島最大の商業都市。
石油大国として知られる世界でも有名なお金持ちの国ですね。
空港に着くと、いきなりポルシェがあたるキャンペーンをやっていたり、
職員がセグウェイで移動していたり、案内係が立体的に見える映像だったり。
すべてが、面白過ぎていちいち笑ってしまう国です。
レストランも、メニューやチラシもiPadだし……。
映画「ブレードランナー」の世界みたいです。
そんなドバイは、なんと言っても警察のパトカーがすごい……!!!

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メルセデスベンツ、ランボルギーニ、ブガッティ、約1億6000万円もするアストンマーチンなどスーパーカーをパトカーとして導入。
まったく趣味としか思えない、贅沢ぶり。これを導入する意味がよくわからない。
ちなみにこの「ランボルギーニ」1台、約4200万円もするらしいです。

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もちろんスピードが早いということもあるのでしょうが、町行くパトカーが、
映画みたいで、「走るおもちゃ」にしか見えません。

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そんなドバイの本屋さんを見てみると、やはりスーパーカーや高級クルーザーなどの情報誌がずらりと並んでいます!!
高級腕時計、高級別荘、高級家具の雑誌などなど、置いてある雑誌がいちいち「高級志向」なのがすごい。

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さらに石油の専門雑誌なんていうものもありました。
雑誌でも、石油王のランキングが特集されていて、ドバイならではという感じがします。
それ以外だと、iPhoneとかiPadの解説本やカメラ雑誌がたくさん置いてありました。

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さらに紀伊國屋書店のドバイ店があるのは、ビックリ。
なぜドバイに……という感じがしなくもないですが、日本より豪華本なども、たくさん売れそうですね。

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町の本屋さんを見ると大体、どんな情報をみんなが求めているかわかります。
本屋さんは、そこに住む人々が欲しいものを映し出す鏡のような存在です。
特に、雑誌はその国、みんなの趣味がわかります。
ドバイの本屋さんが今後、どう発展していくのか……。
数年後にまた訪ねてみたいと思います!

[世界の果ての本屋さん:第25回 了]
(次回の世界の果ての本屋さんは「ニュージーランド編」です!)

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〈ドバイ(アラブ首長国連邦)について〉

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正式国名:アラブ首長国連邦(United Arab Emirates)
首都:アブダビ
面積:約8万3600平方キロメートル(北海道とほぼ同じ面積)
人口:約880万人(2013年推定)
民族:アラブ首長国人、その他の国のアラブ人、イラン人、南アジア人、その他
言語:アラビア語
宗教:イスラム教96%(うちスンニー派80%、シーア派16%)、その他4%
主要産業:石油・天然ガス、建設、サービス
通貨:ディルハム
日本からのアクセス:エミレーツ航空が関空と成田からドバイへの直行便を運航。所要約11時間。
[参考:外務省のページ地球の歩き方


PROFILEプロフィール (50音順)

ナカムラクニオ(なかむら・くにお)

1971年東京生まれ。荻窪にあるブックカフェ「6次元」店主。フリーランスで美術や旅番組などのディレクターとして番組制作に携わり、これまでに訪れた国は40ヶ国以上。趣味は世界の本屋とカフェ巡り、うつわの金継ぎ。+DESIGNING「デザインガール図鑑」、朝日小学生新聞「世界の本屋さん」mille「世界の古道具屋」連載。著書に『人が集まる「つなぎ場」のつくり方~都市型茶室「6次元」の発想とは』(阪急コミュニケーションズ)がある。


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