COLUMN

ナカムラクニオ 世界の果ての本屋さん

ナカムラクニオ 世界の果ての本屋さん
第22回「パリの古本屋さん巡り(後編)」

世界の果ての本屋さんバナー
 

第22回「パリの古本屋さん巡り(後編)」

★前編はこちら

22-1_
パリの古本屋さん巡りは、ゴールがない迷宮に迷い込んだようなものです

22-2_
まずは市場で腹ごしらえ。

22-3_
お肉屋さんは、豚の頭をまるごと飾っていて、なんか沖縄みたい。

気になったのは、市場のまわりに停まっているトラック。

22-4_

22-5_
なぜか、どのトラックもグラフティで埋め尽くされています

22-6_
しかも、落書きというより、
誰かに頼んで、意図的に描いているようです。

22-7_
これは日本で言うところの「デコトラ」ですね。

22-8_
車をデコレーションする文化は、世界中にありますが、
トラックのコンテナ部分を、キャンバスに見立てているのは、
なんともパリ的です

22-9_
それにしても、みんなすごく派手に描いてます。

22-10_
NYのグラフティの影響なのでしょうか。

22-11_
日本でアニメやゲームのキャラクターをボディに装飾した車は
「痛車」と呼ばれますが、これもその一種かも。

22-12_
モバイルギャラリーとして、もっと追求してみたら
おもしろいかもしれません。

22-14_
LA RUBRIQUE A BULLESは、フランスのマンガ「バンド・デシネ(bande dessinée)」専門店。

22-15_
略称はB.D.(ベデ)。
「描かれた帯(bande dessinée)」は「続き漫画」という意味。

22-16_
でも実は、フランスでは、アメコミや日本のマンガも全部ひっくるめて「B.D.」と
呼んでいます。

22-22_
ここは、日本の「まんだらけ」みたいな感じでしょうか。

22-18_
『タンタンの冒険』などが有名ですね。

22-19_
バンド・デシネの巨匠と言えば、メビウス
大友克洋さんや松本大洋さんなどの漫画家が影響を公言しているし、
宮崎駿監督も、かなりヒントをもらっていますね。

22-20_
こんなフィギュアもあります。

22-21_
フランスでは、プレゼントとして買われることも多く、豪華本ばかり
アートとしても価値が高いのが特徴。

22-23_
エンキ・ビラルなども有名ですが、読むアートと言った方が正しい感じです。

22-24_
本がバンドで締められ、飾られています。

22-25_
なんかカッコいいですね。

22-26_
さて、パリ大学の学生御用達の書店、ジベール・ジュンヌに立ち寄ったあとは……。

22-27_
MANGA Streetへ。

22-28_
ケラー通り(rue Keller)は、200メートルほどしかないのに、
日本好きなオタクショプがずらり。

22-30_
すごい品揃えです。

22-29_
なんでもあります。

22-31_
でもセサミストリートは日本製じゃありませんね……。

22-32_
店員さんがファンキーでビックリします。

22-33_
Lady long soloへ。

22-34_
ここは、ちょっとアンダーグランド系専門書店。

22-35_
MANGA Streetの入口にあるので、興味ある方は覗いてみてください。
(ちょっと入るのが怖いですが……)

22-36_
続いて、駅にあるRelayへ。

22-37_
コンビニというかキオスクみたいな存在
雑誌、軽食が売られています。

22-38_
日本にはあんまり赤い棚ってないですよね。

続いて……、なんか日本語が読めますね

22-39_
ことばのしょてん」とあります。

22-40_
そう。ATTICAという書店は「ことばのしょてん」。

22-41_
語学専門書店なのです。

22-42_
さすが、多民族なパリ。
各国の語学関連の本ばかり。

22-44_
店内もおもしろい品揃えでした。

他にも沢山、古本屋さんを巡りました。

22-45_

22-46_
1冊2ユーロ、3冊5ユーロという売り方もよく見かけます
パリのブックオフなどもそうでした。

22-47_
そういえば、フランス国内には本屋さんが、3500店以上あって、イギリスの3.5倍なんだとか

夜はオルセー美術館へ。

22-48_

22-49_
閉まった本屋さんの棚も、なんかパリっぽい。

22-50_
スキマからみるのも楽しい

22-51_
クリップで本をぶら下げるアイデアも真似してみたいです。

22-52_
夜の古本屋さんめぐり。

22-53_
どこを見ても絵になっています。

最終日。

22-56_
キオスクで、買い物。

22-57_
新聞とか。

22-59_
雑誌とか。

22-60_
ポストカードなども。

22-61_
こんなのとか。

22-62_
結局、1週間で50軒ほどを訪ねたパリの古本屋さん巡り
「本棚や店の佇まいを読む」という楽しみもあることを、つくづく実感しました。

そういえば、最近、フランスの議会で「反アマゾン法」が可決され、オンライン書店の無料配送禁止になったとか。
さすがフランスは「本屋愛」がすごい!

[世界の果ての本屋さん:第22回 了]
(次回の世界の果ての本屋さんは「南米ボリビア編」です!)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
〈パリ市について〉

スクリーンショット(2014-01-20 15.15.45)
国:フランス共和国(French Republic)
地域圏:イル=ド=フランス地域圏(地域圏首府)
市長:アンヌ・イダルゴ(初の女性パリ市長、任期は2014〜2020年)
面積:(市)105.40km²、(都市圏)17,174km²
人口:(市)2,249,975人、(都市圏)12,292,895人(2011年1月)
人口密度 21,347人/km²
標語:“Fluctuat nec mergitur (Il tangue mais ne coule pas)”(「たゆたえど沈まず」)
日本からのアクセス:羽田空港からシャルル・ド・ゴール空港(パリ)への直行便で約12時間
Wikipediaトラベルノートより]


PROFILEプロフィール (50音順)

ナカムラクニオ(なかむら・くにお)

1971年東京生まれ。荻窪にあるブックカフェ「6次元」店主。フリーランスで美術や旅番組などのディレクターとして番組制作に携わり、これまでに訪れた国は40ヶ国以上。趣味は世界の本屋とカフェ巡り、うつわの金継ぎ。+DESIGNING「デザインガール図鑑」、朝日小学生新聞「世界の本屋さん」mille「世界の古道具屋」連載。著書に『人が集まる「つなぎ場」のつくり方~都市型茶室「6次元」の発想とは』(阪急コミュニケーションズ)がある。


PRODUCT関連商品

『人が集まる「つなぎ場」のつくり方 -都市型茶室「6次元」の発想とは』

著者: ナカムラ クニオ(6次元)
単行本(ソフトカバー): 222ページ
出版社: 阪急コミュニケーションズ (2013/10/24)
発売日: 2013/10/24