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ナカムラクニオ 世界の果ての本屋さん

ナカムラクニオ 世界の果ての本屋さん
第10回「シンガポール編」

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第10回「シンガポール編」

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シンガポールは東京23区ほどの広さの国です。
小さな島にある小さな国の中に、
様々な人種が共存しながら暮らしています。

中国の文化と東南アジア的な要素がミックスしています。
空港にいきなり巨大な庭園があります。

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生け花もド派手です。
 
 
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多国籍国家シンガポールは、本の品揃えも豊富
英語、中国語、マレー語、タミール語と4つの公用語があり、本も多国籍です。

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シンガポールの初代首相リー・クアンユーの本がずらりと並んでいます。
世界各国の指導者たちから尊敬されているのだとか。

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本の積み方は、日本と似ています。
しかも、なんとなく漢字が読めるので、とても楽しいです。
 
 
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蒼井空的色情興中日関係』という本が、一番目立つところにありました。
グラビアタレントの蒼井そらの本です。中国や香港で人気があるそうです。

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会話術の本がやたらと多い気がします。

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18禁の笑い話が、人気のようです。

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『成功するための方法1001』というシリーズの本が、気になります。
シンガポールは、多くの人が英語を使えるので、
読まれる本が、世界に広がっている感じ

うらやましいです。

日本の本も英語版が沢山、置いていました。

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桐野夏生や小川洋子を沢山見かけます。
カズオイシグロも海外では、日本人作家の棚に並んでいます。

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もちろん村上春樹は、どの書店にもあります。

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『Strange Weather in Tokyo』は
川上弘美の『センセイの鞄』です。
装丁の写真が、なぜか林ナツミの浮遊少女。
『吾輩は猫である』は『I Am a Cat』と訳されています。

  
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折り紙の本が、充実しています。  

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『Amazing Origami』という折り紙の本は、
とても美しい写真が載っていました。
 
 
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雑誌も多国籍で、棚がにぎやかです。 

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新潮』という雑誌を見つけました。
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といってもマレーシアのライフスタイル雑誌の『新潮(New tide)』のことで、
日本の新潮社とは関係ないようです。
 
 
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新聞の並べ方も、日本と違いシンプルですね。
 
 
多国籍国家シンガポールで感じたのは、
本屋さんは、文化と文化をつなぐ装置だ」ということ。
国際化したアジアの未来を見ているような気分でした。

ちなみに空港のラウンジも、すごいです。

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[世界の果ての本屋さん:第10回 了]
(次回は、「南米パラグアイ編」です!)
 
 
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〈シンガポールについて〉

singapore
正式国名:シンガポール共和国(Republic of Singapore)
面積:約716平方キロメートル(東京23区と同程度)
人口:約540万人(2013年9月)
民族:中華系74%、マレー系13%、インド系9%、その他3%
言語:国語はマレー語。公用語として英語、中国語、マレー語、タミール語
宗教:仏教、イスラム教、キリスト教、道教、ヒンズー教
通貨:シンガポールドル
在留邦人数:27,525名(2012年11月)
在日シンガポール人数:2,440名(2012年11月)
外務省 -シンガポール基礎データのページより]


PROFILEプロフィール (50音順)

ナカムラクニオ(なかむら・くにお)

1971年東京生まれ。荻窪にあるブックカフェ「6次元」店主。フリーランスで美術や旅番組などのディレクターとして番組制作に携わり、これまでに訪れた国は40ヶ国以上。趣味は世界の本屋とカフェ巡り、うつわの金継ぎ。+DESIGNING「デザインガール図鑑」、朝日小学生新聞「世界の本屋さん」mille「世界の古道具屋」連載。著書に『人が集まる「つなぎ場」のつくり方~都市型茶室「6次元」の発想とは』(阪急コミュニケーションズ)がある。


PRODUCT関連商品

『人が集まる「つなぎ場」のつくり方 ~都市型茶室「6次元」の発想とは』

ナカムラクニオ
単行本(ソフトカバー) 222ページ
阪急コミュニケーションズ