第11回 尾根ギアから見た景色
基本的に仕事のメールは、午前中に送るようにしている。自分の心に湧き起こる「めんどくさい」という気持ちを避けるためには、時間を決めて一番最初にやってしまわないとダメだという思いから、そのようなルールを決めて書くようになった。
先日も自宅で朝からメールを書いていたのだが、打ち合わせに出かけなければいけない時間になってしまったので、慌ててメールを送って家を出て、電車に飛び乗り落ち着いてから、改めて先ほど送ったメールをチェックしてみたところ、自分の書いたメールの最後の一文が、以下のようになっていた。
「それでは、よろしく尾根ギアします。」
本来「よろしくお願いします。」と書くべきところが、全く意味不明な「よろしく尾根ギアします。」という言葉になったまま送ってしまっていた。
しまった!と思ったところで、もう送ってしまったものはしょうがない。こういう時に私にできるのは、「なぜ、このような間違いをしてしまったのか」を分析し、「今後、このような間違いを起こさないためにはどうすればいいのか」を考えることくらいだ。
自分の生活を振り返ってみると、アイデアメモは除くとしても、文章や企画書といった人に渡す書類についてはコンピュータで書いているため、手書きで書くことはほとんど無い。
そのため、手書きの時にはあり得ないような、キーボードでの文字入力独特のミスが発生する。今回のミスの要因を考えるにあたって、まず私は文字入力でのミスのパターンを書き出してみることにした。
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