韓国・ソウルのオシャレ系大型書店編
その2:本の迷宮「BANDI&LUNI’S」に潜入
【下記からの続きです】
その1:ファッションビル裏手の古本屋街の不思議
店内に入ると、まずは巨大な柱がベストセラーの棚になっている。
新刊や注目の本を一目でチェックできるような設計。
驚いたことに韓国では、新刊全体の2割ほどが文学なのだとか。
店内の雰囲気は、日本でも大人気の「蔦屋書店」系といった感じ。
広い店内に計算された美しい空間。
約20万冊の在庫を持ち、日本語や英語など外国語書籍も豊富なのが特徴。割引コーナーもある。
ちなみにいま流行っているのは、爆発的にヒットした日本のアニメ「妖怪ウォッチ」。
韓国にも人気が広がり、社会現象になっている。
日本では、ベストセラーが発売されると話題になる「タワー積み」。
ソウルでも同じような積み方がされており、興味深い。
広大な空間は7つに分類。検索も便利。
文具やCDも揃った万能書店だ。
平台が多く、とても空間演出が美しい。
何時間でもいられそう。
カフェもあるので、ゆっくりできる。
こちらに入っている「Homestead Coffee」は、ナチュラルなホームメイドメニューが自慢の人気カフェチェーン。買ったあとに休憩するスタイルのようだ。
それにしても日本語書籍の翻訳版が、たくさん出版されているのがうれしい。
日本では韓国の小説は、ほとんど翻訳されていない。
村上春樹、江國香織、韓国で映画化された『白夜行』の東野圭吾も知られている。
その他、雑誌、漫画、小説、エッセイ、実用書など日本の書籍がずらりと並ぶ。
子供が紙の本を読んでいるとほっとする。
雑誌はヘアスタイルの雑誌がものすごくたくさんの種類あって、不思議。
日本の髪型の流行が気になるのか。
「デザインガール図鑑」という記事を連載しているデザイン専門誌『+DESIGNING』(マイナビ)も置いてある。なんかうれしい。
それと、日本製の「鍵針あみ」雑誌が多い。
どうやら韓国で流行っているようだ。
ファッション誌も最新刊だけでなく、バックナンバーが結構ある。
マンガもみんな日本語版だ。
メンバーズカードは無料で加入でき、商品を購入すると、現金のように使えるポイントがたまる。
日本ではポイントキャッシュバックは電気屋さんなどで普通にあるけれど、本屋さんでも取り入れてほしい。
景福宮など観光名所の近所ということもあり、ソウルに来たらまずここをチェックするのがオススメかも。
日本の書店と比較するととても面白い。
この本屋さんは、時間がある時にゆっくり本を探しにいくような「本の迷宮」だ。
▶BANDI&LUNI’S(公式サイト)
そういえば、東大門デザインプラザに立ち寄ると有名な本棚「Tree Bookshelf」が……。
シャウン・ソー(Shawn Soh)というデザイナーの作品らしい。
このデザインが韓国生まれだと言うことは知らなかった。
さらに、本が空を飛んでいるようなランプが美しい。
韓国の本への愛情が感じられる。
そして、外へ出ると。
こ、これは?
セグウェイのような乗り物で、走りまわる人々。
どうやら警備員さんらしいのだが、なんか未来的!
ソウルは「すぐそこに来ている未来」を体感できる街なのだ。
すっかり、満足しきっていたソウルの本屋さん巡り。
しかし、僕はまだこのとき、ソウルにもっとすごい超大型書店があることを知らなかったのだ……。
[第2回 韓国・ソウルのオシャレ系大型書店編 了]
(次回は「韓国・ソウルの未来派書店編」です)
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