COLUMN

ナカムラクニオ アジア本屋紀行 第2回 韓国・ソウルのオシャレ系大型書店編

ナカムラクニオ アジア本屋紀行 第2回 韓国・ソウルのオシャレ系大型書店編
その1:ファッションビル裏手の古本屋街の不思議

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韓国・ソウルのオシャレ系大型書店編
その1:ファッションビル裏手の古本屋街の不思議

ソウルは、都市型遊園地のような街だ。

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エンターテイメントがぎっしり詰まっている。
特に、東大門市場周辺の賑わいがすごい。
2年前にできた「LOTTE FITIN」は、韓国のロッテグループが運営するファッションビル。
まさか、日本で「お口の恋人」で知られるロッテが、巨大ショッピングモールまでプロデュースしていたとは知らなかった。
ちなみにロッテの創業者、重光武雄(本名:辛 格浩)が創業したのは、杉並区の荻窪。まさか数十年でこんな世界企業になるとは……。

今回は、そんな賑やかな街、ソウルの大型書店を巡る旅。

「ん? これは、神保町?」……と思うような景色。

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東大門の近代的な巨大ファッションビルの裏手に、昔ながらの問屋市場と古本屋街。

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清渓川沿いの平和市場の1階部分に、古本屋さんが30軒ほど並んでいる。

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「昔は、200軒以上あったよ!」
ネット書店の発達で、激減。

さらに東大門市場周辺の店舗の家賃が値上がりしたことから多くの古本屋が閉店に追い込まれたのだとか。
やはり日本と同じ現象が起きているようだ。

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日本のファッション雑誌がきれいに並べてあるのが面白い。
特に美容関係の雑誌をよく見かける。

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絵本、文学全集、百科事典なども山のように積んである。
ハングル語の絵本は、価格も安いし、お土産にしても良さそう。

しかし……気になるのが、この緑のテープ

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これでは本が取り出せない。なんか変だ。

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なぜか、みんなが同じ緑のテープを使って、芸術的に梱包している。

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あ。こんな感じで、緑のテープを使って束ねるのか……。
どんどん束ねている。

「なんでこんな風に結ぶんですか?」と聞いてみると、
「狭いスペースで簡単に移動できるからだよ。まとめて売ることもあるし」
「あと店を閉めるときは、すぐに中に入れられる」とのこと。

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なるほどそう言われてみると、とても機能的なのかもしれない。

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この日の目的は、ソウルの大型書店巡り。
何軒でも時間のある限り行くつもりだ。

地下鉄で移動すると……。
おお、こんなところに本屋さんを発見!

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駅の中のちいさな本屋さんという感じ。
日本でいうと「BOOK EXPRESS(ブックエキスプレス)」みたいな存在か。
しかし、なかなか充実している。

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ベストセラーの棚が可愛い。
実用書より、文学が多いような気がする。
韓国の書籍は、同じサイズのものが多く、効率よく並べられている。
「文庫版」という概念がないため「ペーパーバック版」が普及しているのだ。

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ゲームの広告もこんなコスプレ写真で過激。
この「KakaoGame(カカオゲーム)」とは、世界で1億人のユーザーを持ち、韓国で最大のユーザー数を持つスマホアプリ「KakaoTalk(カカオトーク)」が始めたゲームサービスのこと。

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女性向けのゲームも多く、ものすごい勢いで普及しているのだとか。
韓国は世界有数のオンラインゲーム大国なのだ。

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確かに、電車内でもみんなスマホゲームをしている。

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地下鉄のホームでもみんなスマホを見ている景色は、いまや世界共通。

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しかし、至るところにテレビモニターがあって、地下鉄の通路にまでニュースが流れているのは、ソウルの独特な文化かも。

そして、ようやく探していた本屋さんを発見!

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BANDI&LUNI’S(バンディ&ルニス)」は、韓国の「オシャレ系大型書店」。
鍾路タワーの地下にあり、鍾閣駅からも直結していて便利。
1988年に第1号店をオープン後、ソウルを中心に韓国内に10店舗以上を展開する大型書店チェーンなのだ。

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「BANDI&LUNI’S(バンディ&ルニス)」というちょっと変わった名前は、蛍を意味する韓国語「パンディプル」の英語表記「BANDI」と、月明かりを意味するラテン語「LUNI」の造語。四字熟語「蛍雪之功(けいせつのこう)」にちなんでいる。「苦労して勉学に励む」という意味らしい。

その2:本の迷宮・BANDI&LUNI’Sの内部に潜入 へ続きます


PROFILEプロフィール (50音順)

ナカムラクニオ(なかむら・くにお)

1971年東京生まれ。荻窪にあるブックカフェ「6次元」店主。フリーランスで美術や旅番組などのディレクターとして番組制作に携わり、これまでに訪れた国は40ヶ国以上。趣味は世界の本屋とカフェ巡り、うつわの金継ぎ。+DESIGNING「デザインガール図鑑」、朝日小学生新聞「世界の本屋さん」mille「世界の古道具屋」連載。著書に『人が集まる「つなぎ場」のつくり方~都市型茶室「6次元」の発想とは』(阪急コミュニケーションズ)がある。


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