第1回「袋、おまとめしますか?」
私はよく、「書店をはしごする」ということがある。古書や専門書を扱っているような店なら、それぞれの品ぞろえに大きく差があるため「はしごする」明確な理由があるのだろうが、私がはしごしているのは、各都市の駅前にあるような大型書店だ。
朝と昼と夜で、考えていることが全く違うように、時間や場所が変われば気分も変わる。気分が変わると、気になるものや興味が変わる。興味が変わると、同じ書棚を目にしても気になる本が変わる。
そういった理由で、私は街に出かけると書店をはしごする。別の店に寄って買い物をしたり、食事をしたりする合間に書店に行く。その時々で考えていることをさらに深めたり、発想のきっかけにするために書店を使う。
この日は休日で、私は朝からギャラリーを回る合間に、いつものように書店に入り本を買った。その後、さらにいくつか展示を見た後で二つ目の書店に入り、直前に見た展示をきっかけに思い出した、あるテーマに関連した本を手に取り、会計をしようとレジに向かった時のことだ。
★この続きは、DOTPLACEの書籍レーベル「DOTPLACE LABEL」から発売された
電子版『まなざし』からお読み頂けます。
COMMENTSこの記事に対するコメント