COLUMN

菅俊一 まなざし

菅俊一 まなざし
第1回「袋、おまとめしますか?」

まなざし_共通タイトルバナー_1000x395_131217

第1回「袋、おまとめしますか?」

私はよく、「書店をはしごする」ということがある。古書や専門書を扱っているような店なら、それぞれの品ぞろえに大きく差があるため「はしごする」明確な理由があるのだろうが、私がはしごしているのは、各都市の駅前にあるような大型書店だ。

朝と昼と夜で、考えていることが全く違うように、時間や場所が変われば気分も変わる。気分が変わると、気になるものや興味が変わる。興味が変わると、同じ書棚を目にしても気になる本が変わる。

そういった理由で、私は街に出かけると書店をはしごする。別の店に寄って買い物をしたり、食事をしたりする合間に書店に行く。その時々で考えていることをさらに深めたり、発想のきっかけにするために書店を使う。

この日は休日で、私は朝からギャラリーを回る合間に、いつものように書店に入り本を買った。その後、さらにいくつか展示を見た後で二つ目の書店に入り、直前に見た展示をきっかけに思い出した、あるテーマに関連した本を手に取り、会計をしようとレジに向かった時のことだ。

★この続きは、DOTPLACEの書籍レーベル「DOTPLACE LABEL」から発売された
電子版『まなざし』からお読み頂けます。

 

prbanner_manazashi


PROFILEプロフィール (50音順)

菅俊一(すげ・しゅんいち)

研究者/映像作家。多摩美術大学美術学部統合デザイン学科専任講師。 1980年東京都生まれ。人間の知覚能力に基づく新しい表現を研究・開発し、さまざまなメディアを用いて社会に提案することを活動の主軸としている。主な仕事に、NHKEテレ「2355/0655」ID映像、21_21 DESIGN SIGHT「単位展」コンセプトリサーチ、21_21 DESIGN SIGHT「アスリート展」展示ディレクター。著書に『差分』(共著・美術出版社、2009年)、『まなざし』(電子書籍・ボイジャー、2014年)、『ヘンテコノミクス』(共著・マガジンハウス、2017年)。主な受賞にD&AD Yellow Pencil など。 http://syunichisuge.com/