セルフパブリッシングの現在に迫るべく、Amazon Kindle ダイレクト・パブリッシングなどで注目の作家にメールインタビューしていくシリーズ。第8回は『インドに行くなら草食系な南インドに行こう!』を出版されたセルフパブリッシング作家、矢野文宏さんです。
作品紹介
『インドに行くなら草食系な南インドに行こう!』は、Amazon Kindleで立ち読みできます。
南インドのケララ州、トリバンドラムにあるIT企業で2年間通訳翻訳として勤務、その経験と独自調査をもとにインドでの起業(ここでは特にIT)・衛生・観光情報を一挙公開。
①インド旅行を考えている人 ②インド駐在や現地採用が決まった人 ③インドで起業を考えている人 ④インドに関してカレーとヨガファイヤー位しか知らないから、もう少し知りたい人、にオススメな本です。
北インドのゴールデンルート「カルカッタ→バラナシ→アグラ→デリー」だけではインドは見えてこない。むしろ、南インドを体験するべきだ!!という思いから、取り貯めた約300枚の写真に解説や文章を交え、現在の南インドを切り取ってみました。ページをめくるのが楽しい、インドってこんな感じなのか!というワクワクを是非味わっていただきたいと思います。
2013年4月28日アップデートの5版にて大幅な加筆修正や構成の変更を行いました。
2013年6月4日アップデートの6版にて、お知らせを追加、一部修正しました。
(訂正)4.南インドってどんな感じ?
南インドの人口が4億人と記載しましたが、南インド4州を合わせると約2億人なので訂正します。
著者プロフィール
インドのIT企業インハウス通翻訳として勤務の経験を活かして、Kindle版『インドに行くなら草食系な南インドに行こう!』を出版。主な職歴は都内某上位一貫校(1年)→バンコクCELTA留学→九州の某一貫校(3年)→通訳学校で勉強(2年)→インドIT(2年)→マレーシアのアニメ企業で通訳(現在)
ツイッター@yanonanone Google+
メールインタビュー
Q01・性別やご年齢、お住まいの場所、ご所属やご職業とそこで何をされているかなど、お話いただける範囲で構いませんので、矢野文宏さんについてお教えください。
32才(男)です。今は神奈川の実家に住んで、東京で研修中です。8月5日からマレーシアのクアラルンプールで日本とマレーシアの合弁アニメ企業で通訳メインの社内通訳翻訳として勤務が決まっています。
Q02・そんな矢野文宏さんが、なぜ『インドに行くなら草食系な南インドに行こう!』を執筆されるに至ったのか、その動機をお教えください。
2011年4月〜2013年3月までインドのIT企業と2年契約で社内通訳翻訳としてインドのケララ州トリバンドラムという所に住んだ経験から、日本人共通のインドへのネガティブな認識を変えたいと思い、この本を書きました。
日本人の一般的なインドのイメージは、「カレー・ヨガファイヤー・悪徳インド人」で、インド=怖い、という感じだと思います。何か悪そうなインド人が「はろー、まいふれんど!」と言って怪しい笑顔で寄ってきて、気がつくと騙されている、という感じです。
でも、そういうのは特に北の観光地で良くある話で、南インドではそういう人の数が相対的に少ないという事は、日本でもっと知られてもいいと思っています。
Q03・『インドに行くなら草食系な南インドに行こう!』の執筆には、どのくらいの期間と時間がかかっていますか。
2013年2月〜5月までの3ヶ月位で書きました。
インド勤務が終わりそうになって、何かアウトプットとして形に残したいなぁと思ったので、ギリギリのタイミングで書き始めました。
日本に戻ってきてから、4月に一度リリースをしたのですが雑誌などでの編集経験がある知り合いに見せて校正などのアドバイスをいただき、大幅に加筆修正をして最終的にまぁOKと思えるレベルになったのは5月位です。
Q04・『インドに行くなら草食系な南インドに行こう!』の執筆は、一日のうちのどのような時間に、どのような環境で行われましたか。
会社が8:30〜17:30で終わり、6時に帰宅してから夜の10時位まで書くというのがよくあるパターンでした。それも、電力不足から計画停電があり(ほぼ毎日)、途中で停電する環境で書きました。ノートPCの電池はインドの2年間の生活で相当弱くなりました。充電100%で、行く前は3時間位使えたのですが今は1時間位しかもちません。
Q05・『インドに行くなら草食系な南インドに行こう!』をセルフパブリッシングするにあたって、参考にされた本やサイトなどがありましたらお教えください。
もりぞおさんの電子書籍記事はかなり参考にしました。
Q06・矢野文宏さんが作家として、影響を受けていると感じる作家や作品がありましたら、お教えください。
もりぞおさん(@mota2008)はサイト参照だけでなく、文章面でも参考にさせてもらってます。
Q07・矢野文宏さんが、最近注目されているものやことをお教えください。
ブログやツイッターを使いながら、記事やツイートに人がどう反応するかというのがとても面白いです。
基本他人に関心があまりない人間なのですが、自分からのアウトプットがどう見られるのか、どうするとしっかりと意図が誤解や過不足なく伝わるか、というのは難しいですが考える価値のあることだと思っています。
研修でアニメに関して勉強していますが、アニメを作ることもものすごくコミュニケーションの要素があります。
ストーリー展開や次にキャラクターが何をしようとしているか、などを誰が見ても分かりやすく、楽しく伝えるというのは難しい課題です。アニメ制作に関わる人たちの、常に受け手を置いてきぼりにしないように工夫を凝らす姿勢は凄いと思っています。
Q08・当サイトでは「これからの編集者」という連載を通じて、セルフパブリッシング時代の編集者の役割について考えています。作家としての矢野文宏さんにもし、新たにサポートしたいという編集者が現れたとしたら、その人に期待したい役割は何ですか。
作品への客観的なアドバイス、売り出し方についての戦略が欲しいですね。
前者では自分では分かるけど普通の人ではしらない部分などをしっかりと指摘してもらえるととても助かります。独りよがりな説明や記述ではやはり長い目でみると難しいと思います。
後者では、営業を手伝って欲しいですね。電子書籍なので、Web上での広告がメインになると思いますが、本に出ている情報が欲しい人への効果的露出をどうやって増やしていくか、というのが課題なのでその回答とそれを実行できる人だと最高だと思います。
Q09・『インドに行くなら草食系な南インドに行こう!』がもし、紙の本になって書店に並ぶとしたら、この本の隣に並べて欲しいというような本を、3冊挙げてください。
ガンジス川でバタフライ
地球の歩き方 インド
インドなんて二度と行くか!ボケ!!―…でもまた行きたいかも
Q10・次の作品の構想がありましたら、お話いただける範囲でお教えください。
マレーシア・シンガポールでの就職活動と南インドのカレー(通称:ミールス)の店のレポートを近いうちに出そうと思っています。
Q11・矢野文宏さんが注目していて、このコーナーで取り上げて欲しい、ほかのセルフパブリッシングをされている作者がいらっしゃいましたら、教えてください。
上記のもりぞおさんは電子書籍に関する電子書籍も出しているので、面白いと思います。
Q12・最後に、このインタビューの読者の方に、メッセージをお願い致します。
本を手軽に出せるようになったKDPは革命的です。
就職活動の履歴書にアマゾンのリンクを張って提出すると、基本好意的な見方をしていただけました。評価が高ければ、名刺替わりにはなるのではないかと思っています。
みなさんも、少しでも自分でも本を出してみたいなと思ったら、挑戦してみてはいかがでしょうか。
どうもありがとうございました。
(了)
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