気鋭のクリエイターを月替わりで起用し、本/読むこと/書くこと/編むことにまつわるグラフィック作品を展示する「DOTPLACE GALLERY」。2022年11月期の担当は、先日開催されたモノタイプを中心とした展示も印象的だった、画家/イラストレーターの髙橋花さんです。読み手と書物の間(あわい)を想像させる、美しい余白から詩情が立ち上がるような作品を描き下ろして頂きました。
髙橋花さんに聞きました
——どのようなイメージまたはコンセプトで今回の作品を制作されましたか。
本を読んで言葉から浮かぶ感情や情景は、視覚的に入ってきたものよりも体験に近いような感覚があったので、そんなイメージで描きました。
——普段、作品制作の上で重視していることは何ですか。
絵から広がるように、絵とみる人とのあいだに続く空間があれば良いなと思います。
そのとき湧き出たものを描くことや全ての予想をしないこと、偶然を重視しています。
最近は主にモノタイプと油彩を中心の制作をしていました。
そのほか、布に描いたり、インク,墨,色鉛筆,パステルなどの画材を使用しています。
——髙橋花さんにとって大切な本を1冊挙げるとしたら何ですか。
フランソワーズ・サガン『ある微笑』
初めて読んだ10代の頃、親近感が湧いて好きになりました。
国や時代を超えた普遍的な様子を美しく表現していて、大人になってからもまた違った感覚で読めます。
——今後のご活動について何かございましたらどうぞ。
初めての個展を終えたばかりなので、新しい制作、お仕事なども積極的にしていけたらと思います。
絵を描いていたことで導かれた出会いや経験などを大切に、今後も自分の幅を広げながら制作を続けたいです。
[DOTPLACE GALLERY #098:髙橋花 了]
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