気鋭のクリエイターを月替わりで起用し、本/読むこと/書くこと/編むことにまつわるグラフィック作品を展示する「DOTPLACE GALLERY」。
この9月度のトップページを飾るのは、ベルリンを拠点に活動されているアーティスト/グラフィックデザイナーの阿部寛文さん。彼の生み出すドローイングなどのアートワークは、造形の原初的な喜びを探索する、散歩の副産物のようでもあります。展示なども各地で定期的に行い、そのつど作り出される空間も魅力的な作家です。
阿部寛文さんに聞きました
——どのようなイメージまたはコンセプトで今回の作品を制作されましたか。
頁。蓄積された記憶。
——普段、作品制作の上で重視していることは何ですか。
紙に向き合い、そこに即興的に形を描き、それをどのように定着させるかを考えています。
古い紙、手漉きの紙などそれぞれ特徴がある媒体に、シャープペンシルで写経のように描き綴っています。
最近は「幽霊と記憶」というテーマがずっと頭にちらついています。
——阿部さんにとって大切な本を1冊挙げるとしたら何ですか。
パウル・クレー『造形思考』
大学の時に出会い、なんとなく理解したつもりだったことが、今読むと自分の中に実感としてあることに気が付きます。
——今後のご活動について何かございましたらどうぞ。
今年6月から8月末まで札幌・東京・ドイツで木工作家・辻有希さんと「真昼の記憶」という巡回展を開催しました。次は、2018年の春に個展を日本・ドイツで開催予定で、それでは色を使ってみようと思い、今実験中です。
また、今年の2月1日から毎日まるを描いています。今も継続していて、最低一年は続けようと思っています。
https://www.instagram.com/abhrfm_circles/
[DOTPLACE GALLERY #037: 阿部寛文 了]
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