気鋭のイラストレーターや美術家を毎月起用し、本/読むこと/書くこと/編むこと にまつわるグラフィック作品を展示する「DOTPLACE GALLERY」。
第2回目は、一度見たら忘れられない洗練された画風で、ファッションやインテリアなど様々な分野とのコラボレーションも行う気鋭のイラストレーター・寺本愛さんの登場です。
寺本愛さんに聞きました
――どのようなコンセプト・イメージで今回の作品を制作されましたか。
山岳地帯に暮らす、本屋を営む家族をイメージしました。
彼らは平地の市街地から本を買い付け、山へ運び、集落を渡り歩きながら販売します。
――寺本さんが普段、作品制作の上で重視していることは何ですか。
人物のスタイリングは最も重視しています。
民族衣装や19世紀〜20世紀初頭のヨーロッパ・アジアの庶民の服が好きですが、
懐古的にならないように現代のハイファッションの感覚も大切にしています。
あとは、健康的な身体を描くことです。
――寺本さんにとって大切な本を1冊挙げるとしたら何ですか。
森絵都さんの短編集『ショート・トリップ』です。
挿絵は長崎訓子さんで、40編分たっぷりイラストが載っています。
子供の頃に買ってもらった本で、初めてイラストレーターという職業を認識しました。
森さんの文章の雰囲気と長崎さんのイラストがピッタリです。
また装丁も、白いカバーの下は紺のベルベットの生地、ロケットの絵の箔押し、赤い紐のしおりがアクセントになっていて贅沢な本です。
――今後のご活動について何かございましたらどうぞ。
ファッションに関してはいずれ描くだけでなく形にもできたらいいなあとぼんやり考えています。
最近は装丁にも興味を持ち始めたので、他にもいろいろと活動の幅を広げていきたいです。
――ありがとうございました!
[DOTPLACE GALLERY #002:寺本愛 了]
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