INTERVIEW

DOTPLACE GALLERY

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#074:須山奈津希

今月の1枚(※クリックで拡大できます)

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気鋭のクリエイターを月替わりで起用し、本/読むこと/書くこと/編むことにまつわるグラフィック作品を展示する「DOTPLACE GALLERY」。2020年11月期の担当は、書籍や雑誌でのイラストをはじめ、個人制作のZINEやコミックも手がけるイラストレーターの須山奈津希さんです。秋の公園読書に持ち出したくなるような、内と外の世界の融和を感じさせる本のイラストを描き下ろして頂きました。

須山奈津希さんに聞きました

——どのようなイメージまたはコンセプトで今回の作品を制作されましたか。

木がたくさんある公園に朝の散歩に行くのですが、葉っぱや実が落ちてきたり、虫や鳥などが飛んできたりするのをぼーっと眺めていると、自分の輪郭を忘れてしまうような気持ちになって読んでいた子どもの頃の読書の感覚と重なるような気がしてこのような絵になりました。

本を読むときは一人だし、孤独で野生的な生き物がいるといいなと思ってオオカミを描きました。

——普段、作品制作の上で重視していることは何ですか。

鉛筆による線画がメインですが、色鉛筆やペン、アクリル絵具なども使用します。

手癖だけで描かないようにすること、あまりコントロールが効かない持ち方や画材を選ぶようにすることを心がけて、自分が飽きずに面白がっていられるように気を付けています。

言葉に置き換わらない部分が描けると嬉しいし楽しいです。

——須山奈津希さんにとって大切な本を1冊挙げるとしたら何ですか。

友人が贈ってくれた西脇一弘さんの『ノアラとヨッコラ』という本です。
絵もお話も静かであたたかく、読むといてもたってもいられないような気持ちになります。
事あるごとに項をめくり耳を傾けています。

——今後のご活動について何かございましたらどうぞ。

11月20日から京都の「そのうちカフェ」で「呼吸」というタイトルの個展をします。

これまでは展示作品を描くために、制作のメモとして作品にまつわる漫画作品を描き、まとめたものを本という形にしてきたのですが、もう少し長いスパンでテーマに取り組んでみたくなり、同じテーマをいくつかの展示ごとに異なるアプローチで制作し、そこから見えてきたものが一つのストーリーや本の形になっていったらいいなと思っています。

「perspective」と「breathing」という二つのキーワードをテーマにしていて、10月に東京で一つ目の展示があり、京都での展示はそのテーマでやる展示の第二弾です。

最終的なアウトプットも漫画作品になるのか絵本のようなものになるのかは自分でもわかりませんが、途中が楽しい制作方法を見つけられた気がしています。

須山奈津希「呼吸」|そのうちcafe SNC
期日:2020年11月20日(金)〜12月20日(日)
場所:そのうちcafe SNC
〒600-8182 京都府京都市下京区塗師屋町119
営業時間:11:30~20:00 定休日:無休
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[DOTPLACE GALLERY #074:須山奈津希 了]


PROFILEプロフィール (50音順)

須山奈津希(すやま・なつき)

イラストレーター。 書籍、雑誌を中心としたイラスト提供の他、近年はスピッツ「ヘビーメロウ」のMVのイラストを担当。 しかけのあるzineの制作、展示と連動した漫画作品「all that is beautiful」、「monochrome」など、個人の制作にも力を入れている。 2019年、安永哲郎との共著「memorandum」をHIROI publishingから刊行。 https://suyamanatsuki.tumblr.com/


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出版社: アートン
発売日: 2006/4