気鋭のクリエイターを月替わりで起用し、本/読むこと/書くこと/編むことにまつわるグラフィック作品を展示する「DOTPLACE GALLERY」。
この2月を担当するのは、作家の花松あゆみさん。ゴム版画を用いて生み出される彼女の作品は、単色の世界でありながら、その中にいつも豊かで素朴な物語の気配が感じ取れます。これまで動物や人と並んで本も作品のモチーフにしてきた花松さんに、DOTPLACEのための新作を制作していただきました。
花松あゆみさんに聞きました
——どのようなイメージまたはコンセプトで今回の作品を制作されましたか。
巨大な本を作るクマたちの作業場をイメージして描きました。
本という物体そのものが好きです。
——普段、作品制作の上で重視していることは何ですか。
ゴム版画で絵を制作しているので、白く抜く部分と色面のバランスをいつも気にしながら彫り進めています。
絵から、ストーリーが想像できるような絵を描きたいなと思って描いています。
——花松さんにとって大切な本を1冊挙げるとしたら何ですか。
小学館の学習百科図鑑27「星座 夜空の四季」です。
星に興味を持ちはじめた小学生の頃に読んでいた図鑑ですが、実家から持ってきて今も本棚に置いてあります。今読んでも面白いです。
大人になって、星座をテーマにした展示をしたり、月の本のイラストを描いたりするようになるとは、この図鑑を読んでいた子どもの頃には想像もしていませんでした。
——今後のご活動について何かございましたらどうぞ。
毎年個展を開催している、西荻窪のFALLさんで今年も5月に個展をやります。
いつも野放しに自由に制作させてもらっているのですが、今年もなにか新しいことができたらいいなあといろいろ考えています。
ここ数年毎年のように作っている手製本を、作るのがいつも楽しくて好きなので、今年も作れたらいいなと思っています。
[DOTPLACE GALLERY #031: 花松あゆみ 了]
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