気鋭のクリエイターを月替わりで起用し、本/読むこと/書くこと/編むことにまつわるグラフィック作品を展示する「DOTPLACE GALLERY」。2021年10月期の担当は、淡い抽象と具象が溶け合う色面が印象的な、イラストレーターの土屋未久さんです。読む人の数だけ本の世界があるという、人とこの世界の多様さを感じられるような作品を描き下ろして頂きました。
土屋未久さんに聞きました
——どのようなイメージまたはコンセプトで今回の作品を制作されましたか。
本を読むことは、別々の場で生きている人々が同じ情景を想像し呼吸をし、
まるで海や森の中に潜り込み、皆で彷徨い悩み考え続けることだなと思いこの絵を描きました。
——普段、作品制作の上で重視していることは何ですか。
自分自身も辿り着いたことのない場に着地し、またその場へ他者を連れていくこと。
ズレや違和感を感じる画面について考え楽しむこと。
画材は透明水彩絵具、アクリルガッシュ、色鉛筆などです。
——土屋未久さんにとって大切な本を1冊挙げるとしたら何ですか。
『えーえんとくちから』笹井宏之
笹井さんの言葉一つ一つがとても好きです。
笹井さんの短歌を読んでいると遠くへ旅をしている気持ちになります。
仕事机の上に置き、何度も何度も繰り返し読んでいます。
——今後のご活動について何かございましたらどうぞ。
10月に個展があります。また2022年は京都、東京で個展の予定があります。
不安しかない世界ですが描くことしか出来ないので描き続けたいです。
土屋未久 個展 「遠回りして ノックが 出来ない」 Making a detour and I can’t knock the door
期日:2021年10月15日(金)〜2021年11月1日(月)
場所:喫茶と画廊 gecko
〒675-0104 兵庫県加古川市平岡町土山1073-1
12:00 – 17:00 | 定休日 水・木
[DOTPLACE GALLERY #085: 土屋未久 了]
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