気鋭のクリエイターを月替わりで起用し、本/読むこと/書くこと/編むことにまつわるグラフィック作品を展示する「DOTPLACE GALLERY」。2021年2月期の担当は、雑誌の挿絵や書籍の装画をはじめ、様々な媒体で活動されているイラストレーターの大河紀さんです。本に挟まれた栞と再会するとき、未来とも過去ともつかない”今”の自分を再発見する。読書の醍醐味が、点・線・面により立体化するような作品を描き下ろして頂きました。
大河紀さんに聞きました
——どのようなイメージまたはコンセプトで今回の作品を制作されましたか。
本が心に刺ささる。たまにその本へ帰りたくなる。自分自身が本に刺さる栞なのかもしれない。
ということを考えて制作しました。
お気に入りの本をたまに読み返すと、その本への印象や感想が変わったなあと気づくことがあり、昔の自分を確認しに行くような行為でもあると思っています。
——普段、作品制作の上で重視していることは何ですか。
のびのびと気持ちの良いカタチと構図であること、穏やかさと激情の二面性を持つこと、愛を詰め込みまくることを大切にしています。
抽象的な表現により、受け手が自身を投影できる絵を目指しています。
——大河紀さんにとって大切な本を1冊挙げるとしたら何ですか。
装画や挿絵を担当させていただいた本や、何度でも読み返したくたくなる本など、大切な本は沢山あるのですが、原点を思い返すと、大竹伸朗さん作の絵本『ジャリおじさん』です。
小さい頃から今でもずっと心に刺さっています。
あのどこか違う世界に無条件で連れて行かれるような感覚に驚きを覚えました。そういうものに憧れています。
——今後のご活動について何かございましたらどうぞ。
2021年、
2月グループ展@MOUNT tokyo
グループ展@ondo gallery(東京)
5月個展@HB Gallery(東京)
8月個展@NEW PURE +(大阪)
があります。是非!
[DOTPLACE GALLERY #077:大河紀 了]
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