気鋭のクリエイターを月替わりで起用し、本/読むこと/書くこと/編むことにまつわるグラフィック作品を展示する「DOTPLACE GALLERY」。2022年3月期の担当は、近年、フランスのグラフィック誌『SUPPORT MAGAZINE』でも作品が紹介されるなど、幅広く活躍中のイラストレーター、小泉理恵さんです。まるで映画のワンシーンのような、「読む絵」といった趣の作品。背後に流れる時間や物語をぜひ想像してみてください。
小泉理恵さんに聞きました
——どのようなイメージまたはコンセプトで今回の作品を制作されましたか。
人や街が寝静まって、じっくり読書と向き合える時間をイメージしました。
——普段、作品制作の上で重視していることは何ですか。
好きな物事、見聞きしてきた物事を基に自分なりの解釈で落とし込むことと、程よい緊張感を保ちつつ、ひとさじユーモアを込めて描けたらと思っております。
画材は主に色鉛筆、鉛筆、透明水彩絵具を使用します。デジタルで描くこともあります。
——小泉理恵さんにとって大切な本を1冊挙げるとしたら何ですか。
イポリト・ベルナール『アメリ』です。
映画上映前頃、地元の本屋で100%orangeさんの描かれた表紙に惹かれて購入しました。
子供ながらにパリの雰囲気や不器用なアメリの運命に心を動かされたのと同時に、紙や文字、挿絵などが内容をより良く後押ししているように感じ、人生で初めてデザインやイラストレーションを意識する機会を与えてもらったということも含めて大切な本です。
——今後のご活動について何かございましたらどうぞ。
4月初めにグループ展に参加、6月末に個展を東京にて開催予定です。
詳細は日程が近くなりましたらSNSにてご案内させていただきます。
また密かな目標として、以前旅行したときに見た情景などを題材にしたり、今のようにしっかり絵を描いてみようと思わせてくれたきっかけの1つでもあるフィンランドに絵で関わることができたらいいなと思っております。
[DOTPLACE GALLERY #090:小泉理恵 了]
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