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C・モド氏のトークイベント(2013年2月20日)に寄せて

honnomirai:

私たちにとって一番身近なデジタルデバイスはiPhoneに代表されるスマートフォンだろう。ついでPC、そしてタブレットだろう。その他、私たちの回りにはテレビやパソコンといったスクリーンを持つデバイスが存在している。

ブックデザイナーとして活動するクレイグ・モド氏は、デジタルデバイスが書籍のデザインに与える影響について考えている。特に注目しているデバイスがiPadだ。

確かにiPadの解像度、画面サイズ、携帯性は、eBookを変えてしまった。コマ表示であったコミックは見開き表示が標準となったし、小説もずっと本らしい体裁で表示されるようになった。実際多くのeBook書店で見開き表示可能なコミックとスクリーンサイズに規定されない小説が売られている。

この現状をモド氏はどう思っているのだろう。iPadのもっとも馬鹿げた使い方だと言うかもしれない。見開きページをiPadで再現しても、紙にはかなわない。ページをめくる操作もしょせん、紙のそれではない。クリエイターを名乗るならば、もっとiPadの本質を見極めたらどうだ。デバイスを目覚めさせるような可能性を探れ、というかもしれない。

モド氏の視界には書籍の版面をiPadに入れて読むことなど入っていないだろう。特に雑誌を試みるものには厳しい視線を送るだろう。Webにある情報そのものを快適に読みこなせれば、それこそが本質的に雑誌を読むことと同じことだと言うだろう。おそらくここがFlipboard( http://flipboard.com )の開発者としての出発点ではなかろうか。

モド氏が2月20日に『マニフェスト 本の未来』の発売を記念したトークイベントに登場してくれる。いろいろ疑問を聞いてみたいと思う。雑誌をどう思うのか、iPadならではの表現を追求して、商品として成立するものはあるのか。

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