もう日付を過ぎてしまいましたが、今日は『マニフェスト 本の未来』の刊行日ということで、ボイジャースタッフは気合い十分の一日でした。朝から各書店さんの販売状況を確認し、FAXでの注文に対応し、各方面への献本を行い、いただいた推薦コメントをブログにアップし、facebookやtwitterでの反応をチェック、Amazonの順位に一喜一憂しつつ、第2弾出版の夢に思いを馳せ……。
そして夜20時からは、下北沢のB&Bにて刊行記念イベントを行いました。第7章「デジタル時代の書籍デザイン」の著者でもあるクレイグ・モドさん(写真左)と、詩人の菅原敏さん(写真右)をゲストにお迎えし、本のちょっと未来のことを考えるひとときでした。いつものボイジャーイベントに比べて女性のお客さまが多かったのは、たぶん気のせいじゃないと思います。
イベント前半は、クレイグさんによる「超小型」出版宣言のデモンストレーション。時間とお金をかけてFlipboardを開発した後に思い至ったのは、本は、作る人にも読む人にもシンプルでわかりやすくなくては、という考え方だったそう。「超小型」とは、車でいえばホンダのN360並みの小ささ。ツールでいえば、facebook並みの手軽さ。その基準からするとTumblrもWordPressも大型すぎるとのことで、まさにTumblrで作っているこのブログを、私は複雑な気持ちで書いてます。
後半は「超小型」出版の実践型として、菅原敏さんの手による詩の電子本『裸でベランダ/ウサギと女たち』(タップ版)を、ご本人の朗読パフォーマンスつきで紹介してもらいました(「世界の終わり」「砂漠の果て」など)。Tapestryというアプリで簡単に作ったという電子本は、文字の大きさやタップによる表示の緩急が楽しく、菅原さんのキザ(?)な朗読も加わって、まさにライブの盛り上がりでした。
実は今回のイベント、ボイジャーが1月に行った別のイベントを、クレイグさんが見にきてくれたことがきっかけでした。偶然だけど必然のようでもあるご縁です。クレイグ・モドさん、菅原敏さん、そして参加してくださった皆さん、B&Bスタッフの皆さん、ありがとうございました!
高山みのり(ボイジャー)